カルロス・ゴーン逮捕に「やっぱりね」としか感じない理由

画像:WikiPediaより

日産自動車のカルロス・ゴーン会長が報酬を50億円も過少申告したとして逮捕された件。とりあえず「ええっ!」と驚いた次の瞬間には、「まあ、それくらいはやりそうだよねぇ…」って思った人も多いんじゃないだろうか?

ゴーンはフランスのルノーで工場閉鎖などのリストラを断行した実績を引っ提げて日産に乗り込んできた。その成果として日産自動車の復活があるし、もしゴーンが日産を復活させなければ路頭に迷った従業員は2万人どころか、もっと多くなっていたかもしれない。

でも、これだけ多くの従業員を路頭に迷わせておいて自分は50億円もの所得隠し、って言うんじゃあ、当時ゴーンにクビを切られた人たちの恨みが再燃してもムリもない。

また、ゴーンが日本企業の相場からすると桁違いの高額報酬を得て涼しい顔をしているのも、持てる者は持たざる者から搾取して当然、という欧米型資本主義の精神があるからだろう。「自由、平等、友愛」ってのが一応フランスの理念だけど、それは建前。

今回のカルロス・ゴーン逮捕劇について、フランスでは日本人が仕掛けたクーデターとか言われてるけど、じゃあなに? 50億円もの過少申告は問題ではない、とでもいうのだろうか?(ホラー系ビデオ風に)

さらに「こんなことでは、日本は才能のある外国人を惹きつけられなくなると分かっているのか」とまで言われているらしい。(産経新聞Webサイトより)

まあ、舐めてくれるよねぇ…。まるで無能な日本人は優秀な白人様の助けがなければ満足な企業経営はできない、とでも言っているように聞こえるよね? ていうか、そうとしか聞こえないんだけど。

日産自動車が潰れかけたのは個人的な人間関係を含めた様々な”しがらみ”が大きな原因だったとも言われているけど、だからと言って欧米型のドライな搾取型経営が正しいということにはならない。現場のスタッフが毎日フルタイム以上に働いても、その生涯賃金の何十倍もの報酬をたった1年で受け取るような経営は、日本人の感覚から見ると、やっぱりおかしい。

ゴーンと同じフランス人の経済学者トマ・ピケティの『21世紀の資本』っていう本がベストセラーになったけど、そこにある「r>g」っていう不等号式は「経済成長率よりも資本による儲けのほうが大きい」っていう意味。

つまり資本家は投資や金利で雪だるま式に金を増やし続けることができるけれど、国民がみんなで頑張って経済成長させても微々たるおこぼれしか受け取れないってこと。

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こうして貧富の差がどんどん広がっていくんだと思うと、白人のやり方って19世紀から何も変わっちゃいないんだね。

ちょうど百田尚樹氏の『海賊と呼ばれた男』の上下巻を読み終わったタイミングでこのニュースが飛び込んできたもんだから、なおさら日本はもう一度、人を大事にするっていう日本型経営のいいところを磨き上げていくほうがいいんじゃないだろうか? って、おいちゃんは思う。

したっけね!

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